リベンジキャノボ大阪→東京の走行編、後編

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それでは先日の続きをどうぞ。
夜間走行に切り替わり、
夜の寒い静岡県を駆け抜けるところから。




PC3とした新居町のデイリーヤマザキをスタートした。
ラーメンを食べて身体が温まる、
そして空腹感も満たされたところでペースアップを図りたいところ。

身体が思う様に動くにはエネルギーを燃やさないといけない。
その意味の通り
体温が低い状態が続くと必然とパフォーマンスが落ちてしまう。
それ故に今回は夜間での補給に関しては気を使った。

浜松インターへ向けて広めの国道を駆け抜ける。
静岡県内の道路は居眠り防止のためか、
白線に凸凹加工がされており、
車線の左端に寄って走る自転車には非常に走りにくい。
調度良い位置取りをすると白線の上辺りになるが、
その凸凹のせいでどちらかに寄る事になる。
左側は狭いし右側はトラックなどの追い越しが怖い。

バイパスも多く静岡は自転車道を作る傍ら
実は自転車に優しくない面も多く見受けられる。


静岡ブルベでも袋井までは何度か走った。
ここから先へ向かうのは年末にさくらエビライド以来か。
長いと感じる区間がここら辺からなのである。

微妙なアップダウンを繰り返して掛川の警察署辺りに来た時である。
すごく明るいライトを付けた静かな車両が前方から走って来た。

これは自転車に違い無い。
そう思ってすれ違いざまにヘルメットライトを向けた影はミニベロ。
おお、
これは反対(東京)からスタートしたAZEさんだ。
一瞬だったのでそのまますれ違っただけだったがとても感慨深いものがあった。
時を同じくして同じ志で走る自転車がすれ違った。

これはブルベでも何度か書いている事だが、
ただ一人で黙々と走る状況よりも、
時を同じくして同じ目的で走っている人が居る、
そう思うだけで頑張れるのである。
自分だけじゃないんだと言う一人であるが一体感の様なものがある。




だんだんと街中の風景が寂しくなり、
並走している高速道路を横目に上りが始まる。
最初のそれらしい上りの金谷峠への上り。

最初はダラダラ上りトンネルを通過したら一旦下ってから、
少し勾配のある上りが続く。
前回はこの時点でシューズの中の足裏が凄く痛みだした。
しかも補給をろくに摂っておらず、
身体も冷えてすでにペースダウンしていたところ。

今回はその反省も踏まえており、
シューズの締め付けを弱めて痛みを出さない様に、
身体もまだまだ思う様に動くので案外楽に上り切れた。

下り始めたらかなり風が冷たい
兎に角もう一度身体を温め無いと保たない。
もう少しで次のPCだ。

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PC4 セブンイレブン藤枝横内店 23:17

店内にて何を食べようかしばし悩む。
パスタ系がすぐにエネルギーになる気がしたが、
さすがに量が多いと手に取って思った。
結局温かいコーヒーとレンジで温めたハンバーガーを食べた。
スポーツドリンクの甘さに飽きたので水分はお茶を補給。
もちろんこの場で飲むと冷えるので途中でちびちび飲む様に。
後は道中に走りながら食べるチョコパン4個入り。

ここでやっと停止したので先ほどのすれ違いを事後報告しておいた。
さらにここからリスタートした時にすれ違いあり。
あれ?
これは誰だろう。
ユウさんかと思ったがそれにしては早い段階だ。同じ様にこの深夜に走る人が居たのか。



夜も深くなり、
車自体が少なくなって走りやすい。
宇津ノ谷トンネルから少し下り区間。
ここでも速度アップでボーナス区間だ。

丸子宿を抜けるともう静岡市街はすぐとなる。
安倍川を渡るところで普段なら昼間に見える雄大な富士山の風景、
当然ながら真夜中で何も見えない。

静岡県内を深夜走行になるタイミングにしたのだから仕方が無いが、
富士山を見ないで通り過ぎるのもちょっと悲しい気分になった。

終電間際の静岡駅から市街地へ。
ここら辺で前回は完全なハンガーノックと信号停車でペースガタ落ちだった。
今回は補給は上手くいったものの、
やはり信号タイミングは最悪。

これは名古屋400kmでも同じと感じたが、
夜間の市街地は信号の切り替わりが早いらしい。
すぐに赤信号で止まる。
毎回の交差点で信号停止している状態。
いくら走れる気力があっても結局止められるのだ。

しばらく信号地獄に我慢の走りを強いられた。



東静岡から清水市街を抜けてやっとそれを通過したと思ったら少し気合が戻って来た。
興津から由比を抜けて行く。
信号地獄から抜けられたと言う開放感からか、
ここで随分ペースアップした。
疲れているはずなのにダンシングもぐいぐい入れて
上り坂でも速度を落とさずあげて行く。



風からケミカル臭がする。
製紙工場の富士市に入った。
富士川大橋は面倒なので上流側の狭い歩道を通過。
田子の浦港は前回と同じく、
工場地帯のある吉原駅前を通過してショートカット。

丁度進行方向には下弦の月が出ていた。
この時点で前は朝刊の新聞配達バイクが行き交う時間帯だったが、
今回は静かなもの。
まだ人は眠っている時間帯。
これは良いペースだ。


田子の浦の直線区間に入る。
少し向かい風を感じた。
なぜにここに来て東向きの風に変わるのかと疑問に思いつつ、
下ハンを握って頑張ってみる。
買っておいたチョコパンを貪りつつ走っていたが、
由比からの調子を上げた走りのせいか既に腹が減って来ていた。

時折力が抜ける感覚が襲って来た。
これは眠気なのかエネルギー切れなのか、
両方だろうがちょっと良く無い傾向だ。
予定では次の休憩は箱根直前のミニストップに設定していたが、
これでは駄目だと思って目に入ったすき家まで1.5kmの看板に目星をつける。

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すき家 沼津小諏訪店 2:19

やはり座ってお店で食べる食事は回復する。
そう思って箱根前の休憩はミニストップをピックアップしておいたが、
そこまで保たなかったのでここでカレー補給。

実際のところ
時間を来にして走っているのに
ここまでしっかり補給したりして時間を要して大丈夫だろうか、
そうこの時は考えていた。
前回はこればかり気になって補給自体をスルーしてしまって箱根に登ったのだ。
今回はカレーを食べてしっかり補給、
しっかり身体も温めて箱根峠と言うラスボスに臨むのだった。



すき家を出てスタートする時に
また自転車とすれ違う。
お?
と思ったが後からこれがユウさんだったか。



よしっと気合を入れていよいよ箱根峠アタック開始。
どこから時間を計測するのか分からなかったが、
とりあえずセブン-イレブンがある手前の谷田交差点での時間を見ておいた。
時間は丁度午前3時だった。
順調に行けば1時間ちょっとの上り。

最初は道も広く勾配も緩やか。
大型トラックが時々追い越し、
高いところから凄い速度で下って来る。

箱根峠は今も昔も交通の要か。

無理に上げて行く必要も無いので、
心拍は抑えめで苦しく無い程度に上る。
ヒルクライムは負荷かけるからきつい、
心拍を抑えて上ればさほどきつく無い。

姿勢が同じだとお尻が痛いのでダンシングもこまめに入れて。
前回は自転車人生でこんなに苦しい峠超えがあったかと思うくらいきつかった。
しかし今回は拍子抜けな程苦しくない。
あの時はもう足着いて歩こうと何度思った事か。
それが今回はむしろもっと攻めて上りたい、
ダンシングをもっと入れて先へ進みたい
そんな欲求が出る程だった。
400km走ってからのヒルクライムとは思えないくらいアグレッシブ。

これがカレーパワーと言う事か。
何の事は無い、前回はハンガーノックだったのだ。
ちゃんと補給しているだけでここまで違うのかという
ある意味まっとうな回答をここに来て得たのである。

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箱根峠 4:09

ついに箱根峠攻略。
抑えて走っていたが70分程で登頂完了。
これくらいなら上出来だ。

芦ノ湖まで下りで身体がかなり冷える。
上りでかいた汗が冷たい。

気温表示は3度
汗をかいている状況でこの気温はかなり冷える。
このままではまた下りでパフォーマンス低下は免れない。

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セブンイレブン元箱根 4:20

とりあえず補給と言える程のエネルギーの枯渇は無かったので、
好きな甘味を補給してカフェオレで身体を温めた。

さらに下りに備えて指切りグローブから真冬のグローブに変更。
持って来て良かった冬グローブ。
最初は嵩張って面倒だなあと思ったが
やはり箱根はこの時期でも寒かった。




旧道をくねくね下る。
サドルバッグの荷物が重いので
後輪が滑らない様にかなり慎重に。
さすがにこの時間の旧道は車が来ない。
それもあってか安心して下り終える事が出来た。

三枚橋を渡ってさあ後100km弱。
先が見えて来た。

前回のDNFした小田原を通過する。
ついにここを超える時が来た。
朝日が登って太陽がまぶしい。
眠気が少しあったのでブラックブラックガムを噛みながらペースアップ。

大磯海岸沿いの道を東進すると、
早朝からかなり多くのローディーとすれ違う。
この辺りはやはり走っている人が多いのだな。
軽装の地元ローディーと重装備な自分、
少し阻害感もありつつ朝日を浴びて走り抜ける。

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PC6 セブンイレブン茅ヶ崎サザンビーチ店 6:06

さあラストの補給だ。
そう思って簡単にウィダー一気飲み、レッドブルチャージで直ぐスタート。

前方をいかにも早そうな地元ローディーを補足。
着いて行ってやろうと思うも、
かなり早い。
全く着いて行けなかった。
皿足ならと思ったがそれでも早い人だった。
この辺そんな人らがいっぱい走ってる感じがした。
さすがに茅ヶ崎と言う土地柄か決まった格好が多い。

湘南新道から藤沢バイパス方向へ。
早朝なので車が少いのが救い。
OTOの時は夕方だったからそのイメージが強くて。

戸塚の線路を地下道で回避して
不動坂から保土ヶ谷と進む。

それにしてもアップダウンが多い。
坂が多い。
神奈川や東京は台地。
細かいアップダウンがここまであると言うのは厳しい。
思ったより距離が縮まらない。

東京まであと30kmとか表示が出ているのに
全く減る気配を感じられなかった。

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終わりの無い旅は無い。
それでもアップダウンに耐えて耐えて進めば進む。
当たり前だ。

横浜駅前の回避のために
高島町からみなとみらいへ。
ここでも対向から沢山のローディーが走って来る。

多くの高いビル郡にいよいよ終わりが見えて来た。
横浜を抜けたらもう東京都だ。

DSC00635.jpg
六郷橋 8:15

鶴見川を渡り、
六郷橋を歩道で駆け上がる。
さあ、
神奈川から東京へ。
多摩川を渡ると心踊る。

東京都へついに入った。



しかし気をまだ抜けない。
まだ午前中と言えタクシーに配送トラック、
一般車両に原付バイク。

都内の道路はまさにカオス。
蒲田など道路が急に地下へ入って自転車侵入禁止だったり、
左折レーンが毎回現れる、
非常に自転車には厳しい道路状況。

気を抜く事無く、
周りの状況を常に観察して安全第一に走って行く。
ここで何かあっては台無しだ。

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道路脇には日本橋までの距離表示が大きく切り替わった。
これが一桁になった時にはとても感動した。

歩行者天国が始まる前の銀座を通過。
時間はかなり余裕がある。

もう頑張る必要も無いだろう。
兎に角慎重に慎重に残りの距離をかみしめて走る。

DSC00638.jpg

そして前方に高速道路の高架が見えて来た。
そうだ日本橋だ。

ここまでどれだけ頑張って来たか。
ここまでどれだけ耐えて来たか。

それがついに終わりを迎える。


信号が変わる。
最後の交差点で
歩道へ入る。





DSC00641.jpg
東京日本橋 9:15


ゴール。
ゆっくり噛み締める様にここまで辿り着いた。

本当にゴールしたんだな。
早速写真を撮って旅の無事を伝えた。

そこに女性のローディーが居て、?
と思ったら名前を呼ばれた。

畿<ミヤコ>さんがお出迎えしたくれた。
baruさんの司令で何といつ来るとも分からない自分を待っていてくれた。
ありがたい事です。
今回も一人かなと思っていたから。

しばらく日陰へ移動してへたり込む。
疲れとゴールした安堵からしばらく動けない。

こんなにも疲れた24時間と言う1日は無かった。

苦汁をなめた数ヶ月前の思いがやっと実った。



商品も賞金も無い、特に名誉と言えるものもない。
ただのサイクリングだ。

それでも走る人が居る、この東京-大阪の道路。
それにはやはり走った人だけの何か魅力があるからだろう。
走り終えて考えてみると
あえて苦しい体験をする自転車乗りの共通な思いがそこにある気がする。

この達成感は何者にも代えがたい。
だからこそ乗るのか。
またひとつ面白い体験が出来た24時間だった。


キャノンボール大阪→東京
これにて閉幕。とりあえず。


今回524km



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