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交錯する光と影、地元が出てると聞いて読む、東野圭吾 白鳥とコウモリ

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東野圭吾 白鳥とコウモリ(Amazon)

いやあ、
久しぶりに長編小説を一気に読み終えてしまった。
面白くてページをめくる手が止まらないとはこの事か。

ミステリー小説は割と好きで、
東野圭吾も初期からそれなりに読んではいるのだが、
筆の早い著者だけに最近の著作は追えていなかった。
そんな中で発売されたこの作品、
興味を持ったのは地元が舞台として登場すると言うところだ。

メインは東京の清澄白河や門前仲町、富岡八幡宮など下町なんだけど、
そこと往復する様に事件の糸口をめぐって移動するのが、
三河安城から篠目、そして東岡崎、名古屋、常滑なんだよね。

おお、と思って読み始めたら止まらなくなった。
今回は加賀恭一郎シリーズじゃないのでメインの刑事は五代と言う中堅刑事と若手の二人組で、
また新しいコンビの誕生かな?と思わせる独立したもの。

交錯する二人とは被害者と加害者のそぞれの娘と息子、
しかしそれぞれの思惑は自白したはずの容疑者の過去の事件から真実を追い求めて……

ミステリーの王道にもなる、
交錯する登場人物同士の過去が真実に迫るってやつだ。
徐々に解き明かされる真実と過去にページが進むってこの手法はうまい、うま過ぎる。
五代刑事が、あ!と気づくのと同時に読者もおおっとなる共感性は非常に高い。

今回の作品では、
加害者の家族、殺人事件の時効、そして裁判員制度と被害者参加制度にも触れていて、
事件を起こした当事者では無く、その周りの家族の苦悩が描かれている。
そう言う心情を描くのが東野圭吾作品の真骨頂と言える。

舞台の東京の情景は分からないけれど、
地元の地の利は当然あるので愛知県のシーンはとにかく頭の中で実写映像が流れてしまって、
それがさらに読みやすく感じてしまった。
あそこか、30年前の東岡崎や安城って言うとあのくらいの頃かと。
大手自動車会社の子会社的なところって言うと、
三菱?トヨタの方なのかなとか。(デンソーとかになるのかな)
篠目から東岡崎まで行ってからどこかの工場(アイシンとかジェイテクトとかか?)へ行くにはちょっと大回り過ぎるよなあとか考えたり。
(そのへんのリアリティは若干大雑把ではあるけれど)

そして最後に、
ストーリーの大転換になる場所が、
写真でカバー裏に描かれている。
ここはネタバレ要素になるので手にとってカバーをめくって見て欲しい。
熱心なファンならこの場所が実在して実際の場所であるなら探し出しそうではある。
特徴が微妙なので存在しないかもしれないけどね。

そんな新たな迷宮を生みつつ、
読後感は何とも言えない焦燥感と、満足感が入り混じった。
これは映画化したらまたいい感じになりそうなミステリー作品に出会ったと思う。




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